うなぎ 高瀬

ユッコ誕生日おめでとう！

emikoからしかメールが来なかったそうだな。
なんと不憫な妻。
「じゃあオレがメールするよ」
と申し出ると、遠くを見ながら


「いいんだ」


そうだよな。ガッカリだよな。
数少ないランチ仲間はおろか、
結婚式にも来てくれた友人からも便りがないのは
寂しいよな。

誕生日に味わった孤独感がもとで
道を踏み外す善良な市民が
少なくとも年に1万6000人はいるはずだ。

社交辞令でもいいから、美辞麗句でもいいから、
誕生日には親しい人からメッセージが欲しいよな。
でも安心するんだユッコ。
そのためにオレと娘がいるのだから。

日頃から授乳で生命力を娘に吸い取られ
育児で自由になれず疲弊している妻。
そんな彼女を救済するため、
土用の丑(7/19)よりも一足早く
うなぎをご馳走したのであった。

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【うなぎ　高瀬】

◇住所 ：東京都 八王子市 小宮町1112-4
◇TEL： [phone]
◇定休日：毎週水曜定休
◇営業時間：11:30 ～ 21:00
　　　　　　　　平日14:30～17:00準備中
　　　　　　　　日・祝は終日営業
◇駐車場：あり
◇URL：なし
◇その他：座敷あり / テイクアウトOK

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実は5年以上前から気になっていた同店。
前の職場の同僚(日野市民や八王子市民)が絶賛していた。
それに加えて、土用の丑の日には
毎年店の前に人だかりができていた。
通りがかるたびに気になって仕方が無かったのだ。

この日は月曜日の19:00に入店したのだが
すんなり座敷に通してもらえた。
(前日の日曜日に通りかかったときは
駐車スペースが全て埋まっていた)

スタッフの兄ちゃんたちは皆さわやかな好青年。
対応も優しいし、チャラチャラした感じがないのがよい。
きっと奥様方の受けもよいに違いない。
ユッコもニヤけていたくらいだ。

奮発して特上(3,200円)を頼んでも良かったのだが
メニューを見てみるといろいろ試したくなった。
結果、竹(1,700円)と白焼、塩焼(ハーフ・各1,100円)を注文。

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うなぎを待っている間、
同店のこだわりが書かれたPOPを眺めていた。
2つほど面白いこだわりを発見した。

【茶色い竹の割り箸】
どうしたら竹の割り箸が茶色くなるか。
高温の窯でスモークするのだ。
それにより竹の水分と糖分がなくなるという。

なぜそのような処置をするかというと、
そもそも竹はカビの発生しやすい素材だからなのだ。
よくある竹の割り箸は白っぽいのだが
それは防カビ剤と漂白剤によるのだという。

そうした割り箸でも農水省の基準を満たしているので
安心ではあるようだ。


【ミル挽きの山椒】
胡椒と同じようにゴリゴリ挽いてかける方式だ。
和歌山産の山椒だというのだが
どこがどう違うのか筆者にはよくわからない。
ただ、より山椒の香りが強くなるのは間違いない。
ちなみに山椒をかけるのは古人の知恵で、
生臭さを解消するためだという。

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うな重の前に白焼と塩焼が出てきた。
どちらもわさび醤油でいただいた。

塩焼は初めてだったのだがコレはスゴい。
身も皮もサクッとしていて、いくらでもいけそうだ。

うな重にも大満足。
ユッコが元気になりますように。

ふと周囲を見回すと、
会社帰りのおっさんが多いことに気がつく。
うなぎで一杯ということか。
富裕層め。

しかしそうした僻(ひが)みとは別に
一杯やりたいと思わせる店の雰囲気とメニューなのだ。

次に来店したときには敢えて蒲焼を頼まず、
酒を飲みながら以下を注文したい。
◇きも焼　270円
◇ひれ焼　160円
◇う巻き　450円
◇うなぎ骨唐揚　350円
◇ハラ身焼き　200円
◇うざく(鰻の酢の物)　980円


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本当はいろいろ買ってプレゼントしたかった。
己の甲斐性のなさに涙が出そうになる。
各種返済が残っているうえ、月給も大幅に減っているのだ。
バイトした方がいいのだろうか。

でも今は、同じ時間を使うなら
バイトするよりも家族と過ごしたい。特に娘と。
ようやく上の歯が見えるようになってきた。